リボンの騎士。第2回遠征

18日金曜日夜公演と19日土曜日夜公演を観劇。
18日夜公演は元々観る予定のなかった辻ちゃんピエールの日。席が1桁真ん中らへんだったのと、辻ちゃんだけでなく梨華ちゃんフランツ王子をもう一度観れるともいう幸運な観劇でした。4期推しとしては素晴らしいステージでした。19日夜公演は松浦フランツに梨華ちゃんピエールの日。これは、スマートでまとまりのよいバランスの良いステージでした。席は12列目での観劇。真ん中ちょい左、ほどよく肉眼で表情が見え、全体も見えるという、席もバランス良い感じでした。

さて、私のリボンの騎士サマーも一足早く無事終了しました。金曜日の夜お会いしたみなさんありがとうございましたー。特に幸運をもたらしてくだすったオカボウさん、よっすトレポスをくださったHMXさん、よっす大臣にやられてよっす写真を購入くださったとさかさん、そして、また偶然お会いできた仙台さん(敢えてこの呼び方で)、ありがとうございました。嬉しかったですーー。そして、土曜日、3公演目の観劇後、コトミさん(id:GOYLB)、新さんに勝手な私の千秋楽打ち上げに付き合っていただき、感謝でした。ステージもその後の飲みもほんと楽しかったー。新さんは約束があるのに付き合っていただいて、そしてコトミさんにはおみやげいただいた上に、朝まで付き合っていただき、ありがとうございましたー。こってりいろんな話ができて嬉しかったです。オタ話は尽きないものですね。コトミさんとは初めてお会いするというのに、長時間楽しくお話できたことも嬉しかったです。またよろしければ(いや朝まででなくとも。そして今度はちゃんと素敵な店で(笑))!

以下なんだかつらつら書きます。長いです。しかもたぶんこの日記だけでは終わらなくて続く、と思う。
今回あまりその日だからって事は書けてないのですが、5日に観たときよりも、またより良い舞台になっていて、今回のリボンの騎士というプロダクションの底力を観た気がしました。演者全てが確実にパワーアップしていてドラマティックで素晴らしかったです。残り1週間。まだ観てない人は観る機会が作れるなら観といた方がいいと思います。面白いですよ、リボンの騎士。好きなメンバーがひとりでもいるなら、すごく面白いですよ。アイドルミュージカルが好きならものすごくびっくりしますよ。かわいい部分もいっぱいある上に、アイドルの域は越えてるから。

●吉澤大臣

詳しくは後日書きますが、5日で観たときよりも確実に悪人大臣になっていて素晴らしかった。よく一緒に登場する相方マコトナイロンが安定してきているので、より安心して悪人度合いを高める事ができた感じでもあります。5日のステージでは、マコトの演技が少し弱く、よっすがコミカル部分をも引き受けている印象があったのですが、今回はマコトがコミカルな部分や良心の部分を自信を持って演じ、がっちり引き受けてくれるようになった印象があって、だからこそ、吉澤大臣の悪人度合いと親馬鹿度合いがくっきり浮き彫りになっているように感じました。その分物語に厚みが出た感じです。そして悪人吉澤大臣はのびのびと演技し、豊かに歌い、声も強く出ていてとても良かったです。はっきりと上手くなっている感じもあったし、表情や振りも堂々としていてかっこよく、何か自信のようなものを身につけて、ステージにおける存在感が増していました。そしてやっぱりこの大臣は悪人度合いが高まる方が素晴らしいはずだ、という前回の私の予感は当たっていた、とまあ自分を誉めておきます。素晴らしい吉澤大臣を観ることができたので、もう悔いはありません。*1。後は台本を読んで脳内再生をして秋まで暮らします。ありがとうマコトナイロン、ありがとう吉澤大臣。

●松浦王子と石川王子

前評判はいろいろレポで読んでいましたが、私が見た19日夜の松浦フランツ王子は、凛々しくさわやかなかっこいーフランツ王子でした。歌も情感豊かに危なげない歌唱でさらっと物語りに引き込んでくれて、亜麻色の髪の乙女と踊るところも、亜麻色の髪の乙女への苦悩もそつなく、美しく。他方、サファイアへの憎しみはさわやかでスマートだからこその激しい憎しみ・悔しさを感じられる生粋の王子として。
さて。石川フランツの事は今までじっくり書いていませんでしたが、どちらの王子も単純に比較することは難しく、どちらも良かったです。私としては、石川フランツは非常に情熱的で私も精鋭引き連れて一緒に闘いたい感じですが、松浦フランツ王子は淑女として一緒に踊りたい感じです。石川フランツと踊るのはちょっと濃すぎて大変そう、うーん、言葉はばからず言うとちょっと梨華ちゃんキモイ(笑)(でもこれは誉めてるの)。松浦フランツのダンスはスマートにリードされる感じですが、石川フランツはぐるんぐるん肩を持って振り回されたあげく、いきなり情熱的なキスとかかまされそうな危険な香りがしました。初めてみた回で石川フランツと亜麻色の髪の乙女のふたりのダンスを見て、あーそうかこのどちらかというと子供向けのこの物語で「今夜こそ踊るけんね!」って、踊るってのは暗喩であって、実はものすごいラブシーンで、踊るってのは一夜を共にすること(えっと言葉を濁しておきます)なのだなーと思ったくらいなんかものすごくエロく気恥ずかしく感じたもので(笑)。ただ、松浦フランツの時は石川牢番ピエールになるわけですが、この石川牢番ピエールの特に歌と踊りが、まるで吉澤大臣に闘争心を燃やしているかのような、悪くてエロいキザさがあり、これがかなり面白く良かった*2のと、ここでのダンスのニュアンスが最後のレビューでの美勇伝の椅子を使ったセクシーパフォーマンスと呼応して良いバランスに感じたことで、全体のバランスとしては、さわやかな松浦フランツ王子の回の方が良かったかなーと思っています。でもオタ的な視点からいうと、石川フランツの方が石川のあのぎらぎらオーラがメインキャストとしての存在感として面白く、そして迫真の演技というか表情が涙を誘います。フランツ王子という1点だけで、もう一度見るなら、石川フランツかなー。もうねえ石川さんは面白いの。素でやりすぎなところが素晴らしくて面白いの。追随を許さないあの独特のがんばりにオタ一票。スケバン刑事は石川さんの犬ぜりふとちらちら露出しているあの恐ろしい表情を大スクリーンで味わうというか、おもしろがりたいがためにちょっと行きたくなる、そんな感じです。重ねて書いておきますが、私が、梨華ちゃんおもしろい、というのは本当にものすごい誉めています。梨華ちゃんはきれいなのに過剰なところが素敵なの。

●放心

前列で観た18日夜公演はもう死にました。どれくらいしんだかというと、まず大臣と魔女の契約のシーンを皮切りに、魔女が出てくるとことよっすが出てくるドラマティックシーンは知らない間に口を空けたまんまで見入ってしまい、時々はっとして口をつぐんだりしたり、そんなだから瞬きを忘れているのと、いちいち、近くでよっすがまた細く薄くなった体をいっぱい使って大きく歌い、力強く言葉を吐いている姿と表情が細かに見えるのと、あと高橋サファイアマルシア王妃、石川フランツ王子とかの迫真の演技、鬼気迫る表情なんかにじーんと来たのとで、より物語に入り込んでしまい、いちいちぐっと来て涙ぐんでいました。涙で舞台が見えなくなることがたびたびでした。

あと魔女と大臣が寄り添う瞬間、吉澤大臣が藤本魔女にひざまづいて寄り添う瞬間、藤本魔女が吉澤大臣の顎をすっとなでていたことにやっと気づきました。顎をすっとなで、そしてその手は吉澤大臣の右肩に。痺れた。ああもう1回みたい。

とはいえ、間近で観た分、客観的な判断はできないので、その日の舞台の総評はちょっと無理。もう、せつなく苦しく声を存分に出して歌い上げるよっすぃの横顔もしくはよっすの手の甲に浮かぶ青い血管、はたまた、細いながらも、しっかり筋肉のついている手足(の筋肉のライン)、全てはそういう事に集約されがちな感じが申し訳ない。すみません。生まれる前の白い衣装のよっすは間近に観てもほんとうにかわいらしくて、肌の色もほんとに白くて、お人形かと思う造形で、でもつい太股の筋肉のラインに気を取られたり、レビューで羽根を振っているときのよっすの二の腕、デコルテ、お腹周りそして肩胛骨なんかがリアルでものすごくて非常に申し訳なくなったり。ほんとすみません。

あと、最後のレビューでは、よっすが真ん前に来ることがおおく、偶然によっすの目線や笑顔が襲いかかってくるという(勘違いができる)場所だったので、もう大変。最初から最後まで息をつく暇もないのであります。そして向こうもこっちを観えていると思うと(勝手に思いこんでる)、顔もだらんとしないでしっかりしないと、と思うのでもう壮絶に(いいすぎ)舞台と対峙したのでした。近くで観るというのは、舞台は生身の人間が非常な体力を持ってやっているのだということがリアルに見える(顔のゆがみだったり、首筋だったりお腹のチカラの入りようだったり)のでより感動的になるのでした。サファイアが涙流しているのもマジで見えた。

いやいや、魔女とのシーンでよっす大臣やマルシア王妃と一緒に魔女に心を操られる気分になれるのが、まえの方の席のすごさでした。放心。藤本魔女ヘケート様。

●視線の先

前列の私息絶え絶えの席で観ているとよくわかるのは、よっすは今回劇中は近くの席には一切眼をやりません(たぶん)*3。遠くばかり見ています。まるで、亡き妻を想い、息子を王座につける妄想に気をやられているばかりのように見え、素晴らしかった。*4

●初連番

松浦王子の回は初めての連番。それも初めてお会いしたコトミさん*5との連番でした。キャメイちゃんに恋をしているけれども、もともとカツン担でジャニのすごいミュージカルなども観ているコトミさんに今回のリボンの騎士がどう映るかがものすごく気になるところではありましたが、とても楽しんでいただいたようで、良かったです。幕が開いてすぐのミステリーオブライフの歌のところで、途中で手拍子をするのをやめたコトミさんを実は横目に感じつつ、ああ退屈なのかしら貧相かしらハローの舞台は、とちょっと心配などしていましたら、実は、久しぶりに、あるいは初めてみる生身のハローのメンバーを観るのに一生懸命で手拍子をしている場合ではなかったらしい(コトミさんのリボンの騎士レポはこちら。http://d.hatena.ne.jp/GOYLB/20060820/p1。素晴らしく的確で良いレポですので是非。)とのことで嬉しく思いました。1幕が終わった瞬間に良かったーと笑顔で話すコトミさんの眼もきらめいておりました。楽しんでいただけてよかったです。亀井トルテュがさっそうと登場するシーンは、事前に詳しくお教えするのはネタばれっぽいからやめようと思っていたのですが、松浦王子の歌が良かったのでそれに見とれて見逃されたら大変だっと突然思い、思わず、観劇中にお教えしてしまってすみません。私は1回目観劇でちょっと見逃し気味だったのと、2回目の前列で亀井がぐぉーと回り舞台みたいなのに乗って出てくるポーズがすごくかっこよくてキャーとなったので、あの装置でまわってでてくるキャメイさんを全て見届けて欲しかったので、思わず、でした。さて、今度は武道館行きましょうね。ソロTぜひ着て下さい。キャメイさんもきっと喜んでくれるし、ホーム気分が一層高まり思う存分狂えます(笑)吉亀連番で楽しみましょう。

●ヅカとキムシンさん

今日maki-ryuさんと電話でしゃべってて、ヅカオタから見た演出家キムシン評価ってのをいろいろきいた。彼の作品には男尊女卑的な要素が強くわりとファンから不評な部分も多いようですが、ドラマチックさには定評があるとのことで、たぶんそのドラマチックさの方が今回のリボンの騎士に素晴らしく合致していたのかなーと思いました。木村さんの過去の演出作品の中には「鳳凰伝」というのがあって、これはなかなか面白く評価も高かった作品で、物語の構造もリボンの騎士と似ている部分があるようなので、リボンの騎士 DVDが発売されたら、「鳳凰伝」と「リボンの騎士」を見比べるおとめ塾を開催しましょう、ってことになりました。なかなか良い企画なのでは。
あと、たからづかには公演の音声を丸ごと録音したCDがいつも発売されるらしく、この公演CDは脳内映像の再生威力がすごいらしいです。これ欲しい。ハローでも打って欲しい。違法なやつじゃなくて、正規録音で素晴らしい音声で聴きたいーーー。よっすの少しかすれた声や、力強い小春カレーへの大臣アンサーソングや、我々はだまされたーや、そういうのをじっくり聴いて思い出に浸りたい(狂)。今は台本だけで脳内再生していますが、ちょっと思い出せない歌があるの。今出ているソングセレクションには全ての歌が入っていませんから(この形態はたからづかでは、「主題歌集」ってことになるらしい。なるほど)
DVDももちろん欲しいです。辻ピエールも含めて最低3パターン、できるなら4パターンのDVDを出して欲しいですーー。キムシンさん、演出だけでなくたからづかの商品ラインナップをハローにぜひ導入してもらってください。今回ばかりは多少多くても(うむ)。
あと、よっすがなんだか日に日に痩せて行ってるのー、2週間前に見たときより痩せてる気がするーっ(でも体調が悪いわけではなく、声も出ているし、なんなら始めよりずっと出るようになってるし、演技も良くなってる感じだし、ただただ痩せてるって感じ)ていったら、それはよっすはづかのトップスタア並になってるわ、と言っていただきちょっと安心した。あれだけ歌って踊ってみたいな事になると、出番の多いメインキャストは食べても食べてもどんどん痩せていくのだそうです。それも1日2公演だと、朝食食べるのも食べ過ぎると公演中しんどいし、でなかなかいろいろ調整が難しいようで。よっすぃ今回がんばってるものねー。一方づかでも、出番の少ない人は差し入れの美味しいお菓子も食べちゃうしで、少し大きくなってしまう傾向にもあるそうでした。以前のミュージカルのときのよっすがおそらくこれでしたね。ある意味正しかったのね(笑)


というわけで、吉澤大臣や他いろいろ細かく書き留めたいので、たぶん続く。定石どおりだと、私が望む全てのよっすシーンがDVDにおさめられるとは限らないので、脳内再生用に。あと楽しかった観劇以外の事ももうちょっと書きますです、たぶん。

*1:でもほんとは千秋楽、マコトラストもちょっと観たいかも、と思ってきましたが、体に負担の少ないやり方での遠征はお金がかかりすぎるので、きっぱり終了

*2:二幕はじまってすぐの場面なので、毎回少し客席がざわつき気味で芝居が一番やりにくいシーンだと思っているのだけれど、辻ちゃんは足がリアルに心配だからじっと見るけど、石川牢番はのっけから演技に引きつけられた感じがする。ただ、辻ちゃんの牢番の方が、兄弟を思う気持ちがより強く伝わった気がして、ここも単純には比較できないのですが

*3:他のメンバーはつい近くをちらと観てしまうメンバーもいました。あとサファイアはひざまずいたり床をはいつくばる演技も多いので(マルシアも)、眼があいそうになりますが、高橋サファイアはまるでたからづかのスタアのように眼をうるうると黒目がちにして近くを見ているようでどこも見ていない、という感じの眼のテクニックを会得しているように見えました。興味深かった

*4:一方翌日の12列はファン的にはほどよい席で、初めのミステリーオブライフのところで出てきてすぐ、私の真ん前によっすが来たのですが(私の席は通路側でコマ劇場の構造上、体を少し通路側へ乗り出すと、前に遮るモノがない状態になる)、そりゃもちろん気のせいでもありますが、一瞬よっすと目が合い(笑)、よっすがはっとした顔をほんの一瞬しました。二日連続で観たものですから、そういうトチ狂ったこともまあいってみたりしときます。

*5:1年半くらいまえから、ウェブ上やメールでやりとりはしていましたけれど